Today’s China③:中国パワフル若者世代が消費をけん引

中国は高齢化が進んでいるとはいえ、前回も少し触れた通り、インバウンドビジネスのターゲットでもある都市部を中心とした若年層が今消費をけん引しています。図のピラミッド人口構成を見ると、20~39歳の人口比率は日本が21%に対し、中国は28%。人口ボリュームの違いもさることながら、彼らの経済的影響力は想像以上です。

そして、若年層、中高年層の特性は日本と中国で大きく異なります。日本の中高年層は、高度経済成長期やバブル期の経験から、成熟した消費行動と高い購買力を持ち、周囲に左右されず自分の判断でお金を使う傾向があります。一方、中国の中高年層は伝統思想や経済発展以前の環境で育ったため、消費に対する意識や行動は控えめで、成熟していない部分もあります。

一方で、中国の都市部に育った1980~2000年代生まれの若者たちは、海外留学や豊かな教育機会を経験し、親世代とはまったく異なる人生を歩んできました
彼らはファッションや旅行、グルメなどへの関心も高く、多様な選択肢の中から自らの体験価値を重視して消費を行う層です。さらにこの世代の特徴は、自分だけでなく、親世代、幼い子ども世代の消費までコントロールしている“パワフルな存在”であることです。

つまり、一人が三世代分の消費を左右する影響力を持つのが中国の若者。この層は都市部に2.5億人存在するとされ、日本企業にとって注目すべき層です。その中でもとりわけ注目すべきは、経済力も教養も高い “若者富裕層”。彼らは高い情報収集力と発信力を備え、まず自ら新しい商品や体験を試し、周囲へと広げるイノベーター層として重要な役割を担っていますが、その詳細はあまり知られていません。弊社は彼らに対する知見を豊富に有していますので、別の機会にご紹介します。

“若者”とひとくくりにするのではなく、その構造や背景を正しく理解することがマーケティング成功のカギ。この「重要ターゲット」への深い理解が、インバウンド戦略の差を生み出します。

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